呼吸エクササイズ

2021年07月01日 15:59

★1.はじめに★

呼吸は人間が生きる上で欠かせない要素です。当たり前ですが呼吸ができないと死んでしまいます。

みなさんが当たり前に普段やっている呼吸ですが、実は人によって上手、下手があります。

人間の呼吸は1日2万回も行うため、呼吸がうまくできないと他の機能もうまく働かなくなってしまい、そのせいで呼吸がまたうまくできなくなるという悪循環を生み出すことになってしまいます。


例:呼吸が下手になる→お腹の圧力が保てない→猫背になる

→筋肉が固くなるため肩こり・腰痛がでやすい→余計呼吸が下手になる


というような状況に陥ってしまいます。

また上記の例はあくまでも1例で他にも様々な悪循環を生み出します。

そうなると健康な身体を保つことは簡単ではなくなり、太りやすい体質を生み出す原因となってしまいます。

そのような状態から抜け出し、最短最速での改善結果をだすためにも是非このエクササイズで正しい呼吸を身につけて、今後のライフパフォーマンスに役立てて頂ければ嬉しく思います。



★2.正しい呼吸とは★


正しい呼吸とは、肋骨(胸から背中までを包んでいる骨。あばら骨)の内側にある横隔膜をたくさん使って、吸ったり吐いたりを行うことです。

「はじめにお腹がふくらむ」→「続いて胸がふくらむ」

という呼吸が理想的な呼吸の一つの目安となります。

普段行っている自然呼吸がこのように行えることがこのエクササイズでの目標となります。

★3.呼吸とダイエットの関連性★


では呼吸とダイエットにどのような関連性があるのか?

A. 腹圧がコントロールできるようになる→ぽっこりお腹の改善→姿勢改善→筋肉をバランスよく使えるようになる→代謝があがる

お腹の中の圧力を腹圧といいます。腹圧は4つの筋肉によって包まれています。

底を骨盤底筋で支え、

背骨側から多裂筋が支え、

その周囲を腹横筋が包み、

上部を横隔膜がフタを閉じています。

呼吸が整えばこの4つの筋肉がコントロールできるようになるため、腹圧がコントロールできるようになり、上記の効果が見込めます。

B.内臓がマッサージされるため機能が高くなる→消化活動が活発になる→代謝があがる

C.自律神経が整う→①ストレスの緩和→食欲の抑制→②内臓機能が高くなる→消化活動が活発になる→代謝があがる

呼吸は自律神経によって調整されているため呼吸が整うことで自律神経も整うようになります。

上記A~Cのような効果が見込めます。要するに代謝があがってやせやすい体質になるということです。



★4. 呼吸を整える1日5分のエクササイズ★

エクササイズは3種類の呼吸を座った状態で行うだけの非常に簡単な方法です。
ですが、意識を集中して身体に向けないとインナーマッスルの4つの筋肉のコントロールは難しくなってしまうので、できるだけ静かな環境で行いましょう。


EX0.まずは準備

・背もたれのある椅子に奥深くまで座り、ゆったりとリラックスします。
奥深くまで座るのは姿勢が悪くなりすぎないようにするためなので、そちらも合わせて意識してください。

・現在の自分の自然に行われている呼吸に意識を向けて、どのような呼吸をしているのかを感じます。お腹、胸の膨らみ方や空気がどこを通っているかなど。

・現在の自然呼吸が確認できたら、エクササイズ終了後の呼吸と比べられるように覚えておきましょう。


EX1.胸式呼吸

① 鼻からゆっくり息を吸いながら(目安は約5秒)胸~あばら付近(胸郭)を大きく膨らましていきます。

② 口からできるだけ細く長く「フー」と息を吐きだしていきます。(目安は約7~8秒)

③①~②を5回ほど繰り返します。


EX2.腹式呼吸

① 鼻からゆっくり息を吸いながらお腹を大きく膨らましていきます。

② 口からできるだけ細く長く「フー」と息を吐きながら
「お腹をできるだけへこませる」「お尻の穴を占める」
というのを同時に行います。

③ ①~②を5回ほど繰り返します。

※注意ポイント:内臓機能が低い人や硬い人は気分が悪くなったり、腹痛がでる場合がありますので、最初の段階ではやりすぎに気をつけてください。

このエクササイズを行うと宿便が排出されやすくなります。宿便とは排出することができずに長期間腸内に溜まっていた便のことを指します。

宿便が排出される際には腹痛や気分不良を伴うことがありますが、この場合は良好な反応ですので心配しなくて大丈夫です。


EX.3腹圧呼吸

① 鼻からゆっくり息を吸いながらお腹を大きく膨らましていきます。

② お腹を大きく膨らました状態をできるだけ維持しながら、口からできるだけ細く長く「フー」と息を吐いていきます。

③ ①~②を5回ほど繰り返します。


以上でエクササイズ終了となります。

最後にもう一度自然呼吸を確かめて、最初の呼吸と変化がでてるか比較してみましょう。


変化の目安としては

・呼吸が深くなっている

・胸やお腹の膨らみが大きくなっている

・空気がどこを通っているのかわかりづらくなった

などの変化があると良い感じですね。


何も変化を感じないという人は

・元々呼吸自体は悪くない

・意識を身体にしっかりと向けられてないため、変化を感じづらい

・量が足りない


「元々呼吸自体は悪くない」という例にあてはまりそうな人やしっかりと呼吸できる感覚が身についてきたという人は、ハードルを上げて、「立って行う」「動きながら行う」などをプラスアルファで加えると更に良いです。

そのほかの変化を感じないという部分にあてはまりそうな人は、少しハードルを下げて、仰向けで寝てヒザを曲げた状態から始めると変化を感じやすいです。

エクササイズを行うタイミングとしては、起床時や就寝前を推奨します。



★5.正しい呼吸から得られる付属的効果★

・姿勢の改善(猫背・ゆがみ)

・ストレートネックの改善

・ストレスがたまりにくくなる

・精神衛生面の向上

・便秘改善

・肩こり、腰痛などの痛み改善

・スポーツパフォーマンスの向上

・声がでやすくなる








★6.最後に★

エクササイズの方はいかがでしたでしょうか?
「簡単すぎて心配だ」「こんなの前から知っている」と危惧されるかもしれませんが、このマニュアルを見ているという事は、何かしら現在の身体に悩みを抱えていて、その悩みが現在に至るまで解決できていないということだと思いますので、とりあえず騙されたと思ってしばらくの間取り組んでみて頂けると嬉しく思います。

呼吸は以前から宗教・ヨガ・瞑想などのあらゆる分野で重要視されており、近年ではスポーツ医学・リハビリなどの分野でも重要視されるようになってきました。

この流れは「効果がある事実」から「根拠のある事実」に代わってきた証です。

医学の世界では根拠がない限り、効果があっても評価されることはありません。

この流れからもわかるように呼吸の力は絶大で絶対的に欠かせないものです。

Flow-styleでは究極のダイエットは「健康になること」と定義しています。
呼吸を無視して「健康になること」は絶対無理ですので、改めて呼吸の重要性を知っていただき、エクササイズ・ダイエットに取り組んで頂ければと思います。

記事一覧を見る